バウンド・ドック
2008/09/07 00:16
グリプス戦役時、ティターンズ傘下となったニュータイプ研究所連合が開発した試作機の一つが「NRX-055 バウンド・ドック」である。この機体は、旧ジオン公国軍「MAM-07 グラブロ」や「MSN-02 ジオング」等を参考にニュータイプ研究所本部において開発が進められていた可変MAで、後にムラサメ研究所やオーガスタ研究所の技術協力を受けて完成された。バウンド・ドックはMAへの変形の際に、MS形態時にスカートとなる部位にほぼ全身を格納する方式をとっている。この、MA形態時に外装の凹凸を無くすコンセプトは、同じくニュータイプ研究所で開発された「NRX-044 アッシマー」と似ており、その流れを汲むものと思われる。だが、バウンド・ドックはアッシマーとは異なり全領域に対応できる機体として設計されており、空戦を含めた陸上だけでなく宇宙での活動も可能となっている。また、ニュータイプ専用機であるこの機体は「NRX-009 サイコ・ガンダム」にも搭載されていたサイコミュ・コントローラー・システムを搭載し、コクピット外にパイロットがいても遠隔操縦をおこなうことができた。ただし、この機能を含めたバウンド・ドックの全性能を発揮させるには、強力なニュータイプ能力を備え強化人間クラスの強靭な肉体を持つ、相応のパイロットが必要だったようである。バウンド・ドックはグリプス戦役末期、ドゴス・ギアのニュータイプ部隊に2機が配備されたのが確認されている。だが、既に戦争は終局に近づいており、確たる戦果のないまま戦乱の中でその姿を消していった。
旧ジオン軍モビルアーマーのグラブロがベースとなっており、オークランド研究所において、ニュータイプ用に調整された。基本的にはニュータイプ用で、ニュータイプや強化人間でなければ 機体性能を完全には引き出す事が出来ない。
右手がマニピュレーターではなくクローで左右非対称、スマートな上半身にマッシブな下半身という、グリプス戦役時の戦闘兵器の中でも特に異彩を放つ姿をしている。可変MAなので大型だが、宇宙空間での機動性は高い。MA形態時にはモビルスーツの左腕部がメインカメラに、両脚がクローアームになる。サイコミュを搭載しているが武装ではなく機体制御に使用している。試作機で、3機が生産された。
機体諸元 バウンド・ドック(MS形態)
型式番号 NRX-055
所属 ティターンズ
建造 オークランド研究所
生産形態 試作機
頭頂高 27.3m
本体重量 82.7t
全備重量 129.4t
ジェネレーター出力 2,260kW
スラスター総推力 145,800kg
センサー有効半径 9,840m
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 ビームライフル
拡散メガ粒子砲
ビームサーベル
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